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    1. 活動
      生物多様性の保全の取り組み 地域の生態系を守るビオトープ「憩いの杜」

      活動
      生物多様性の保全の取り組み 地域の生態系を守るビオトープ「憩いの杜」

      今、世界で起きていること

      約38億年前に地球上に誕生した生命は、長い年月を経て進化し、さまざまな種に進化していきました?,F在、地球上には知られているだけでも約175萬種の生物が存在し、未発見の種を含めると3,000萬種を超えるとも言われています。しかし、この豊かな生物多様性が人間活動の影響によって、かつてないほど深刻なスピードで失われようとしています。
      世界中の専門家が參加する「生物多様性及び生態系サービスに関する政府間科學政策プラットフォーム」(IPBES)では、すでに約100萬種の動植物が絶滅の危機にあると警鐘を鳴らしています。生物多様性の喪失は今、地球溫暖化と並ぶ深刻な環境問題となっています。

      • 出典:環境省「平成25年版 環境白書」

      取り組みのポイント

      1. 自然環境の破壊や亂獲などによって、生物多様性が失われつつある

      2. 動植物の生息空間を人為的に復元するビオトープの役割が期待されている

      3. 靜岡工場の敷地內にビオトープ「憩いの杜」を設置

      4. 生物多様性の保全とともに環境教育の場としても活用している

      ビオトープに期待される役割

      ビオトープとは、ドイツ語のBIO(生物)とTOP(場所)を合成した言葉で、生物が生息できる一定の広がりをもった空間のことを指します。野生の動植物が棲むことのできる池や森林、草原、濕地といった、ある程度まとまった場所の総稱として使用されますが、人工的に造成された場所を指して言うこともあります。
      ビオトープの本場であるドイツでは、工業化などに伴う環境問題が深刻化した1970年代頃からビオトープが整備されるようになりました。日本でビオトープが注目され始めたのは、経済発展が一段落した1990年代に入ってからで、主な擔い手は自治體でした。その後、環境問題が世界的な広がりを見せる中で、生物多様性の有効な保全策としてビオトープの重要性はますます高まっています。

      靜岡工場にビオトープを整備

      住友ベークライトの事業は、生物多様性から生み出されるさまざまな自然の恵みを受けて、成り立っています。同時に、廃棄物、化學物質、CO2、廃水などを排出することで、直接?間接的に自然環境に影響を與えています。そうした認識のもと、生物多様性保全活動の一環として、企業ビオトープの検討を進めてきました。
      2011年には、候補地となる靜岡工場敷地內や周辺の生態系を調査。その結果、昔から志太平野に生息していた希少動物などが確認されました。そこで、豊かな自然環境を守り育むために、2012年から5カ年計畫でビオトープの造成を開始しました。造成にあたっては、常葉大學の山田辰美教授(現?名譽教授)にご指導をお願いし、學生の皆さんの協力も得ながら整備を進めました。ビオトープは、造成?整備が2017年3月に完了し、整備したエリアは敷地面積287,000㎡の約5%に及びます。また、ビオトープの愛稱を工場內で募集し「憩いの杜(いこいのもり)」と決め、従業員が參加する「ビオトープ同好會」を発足させ、環境整備や生物の観察などの自主活動を行っています。

      生息する生物の紹介

      「憩いの杜」には、古代ハスの「大賀ハス」をはじめ、靜岡県絶滅危懼種指定の「ミナミメダカ」、虹色に輝く羽をもつ「ヤマトタマムシ」、青くきれいな「カワセミ」、秋の七草である「オミナエシ」や「フジバカマ」など、昔から志太平野に生息していた多様な動植物が生育?生息しています。また、整備した濕地などの水辺では、水生カメムシ?ゲンゴロウ類などの水生昆蟲やトンボ類、さらにシギ?チドリなどの野鳥が集い繁殖する場として機能させることを目指しています。

      • 大賀ハス

      • ミナミメダカ

      • ヤマトタマムシ

      • カワセミ

      • オミナエシ

      • フジバカマ

      VOICE 企業ビオトープが生物多様性に貢獻する効果は実に大きいと考えます

      多くの生物や自然とのつながりを意識し、野生の生命を大切にする考えが、生物多様性という価値観です。これまで、地域の環境や景観などを壊してきたと考えられていた工場が、生き物のネットワークの大切な拠點として地域に役立てるのは素晴らしいことです。生物多様性の保全に企業が取り組む意義は、本當の幸福に向かって社會の舵を切るということです。今後も市民や子どもの環境教育のためにも、役立ててもらいたいものです。

      常葉大學
      山田 辰美 名譽教授

      一般公開を開始し、地域の環境拠點として活用

      「憩いの杜」は、地域交流や環境教育の場として広く活用していただくことを目的に、2017年4月より一般公開を開始しました。訪れたお客さまや地域住民の方々に、懐かしい自然景観や多様な野生生物に直接觸れていただき、日本の原風景である「里地里山」の大切さを感じていただいています。
      また、地域とのコミュニケーションのひとつとして、ビオトープ內に定著し増加しているミナミメダカの地域個體群を近隣小學校などへ提供し、出前授業や観察會などの機會を通じて、環境意識を高める活動を行っています。これら社內外の取り組みは、工場関係部門?本社管理部門で構成するビオトープ委員會の定期會合で情報を共有し、次なる活動へとつなげています。

      • 観察會

      • 出前授業

      TOPICS 第13回 日化協レスポンシブル?ケア(RC)賞「努力賞」を受賞
      (主催:一般社団法人日本化學工業協會)

      日化協RC賞は、レスポンシブル?ケアについて優れた功績あるいは貢獻をした事業所、部門、グループまたは個人を、広く顕彰する制度です。住友ベークライト靜岡工場のビオトープ委員會は、2011年より地域の生態系調査を実施して、絶滅危懼種であるミナミメダカや貴重種を確認。保全?復元目標を掲げてビオトープを造成し、ミナミメダカの提供などを通して地域社會へ貢獻したことなどが評価され、「努力賞」を受賞しました。

      • レスポンシブル?ケア:化學品を取り扱う企業が、化學品の開発から製造、物流、使用、最終消費を経て廃棄に至るすべての過程において、環境?健康?安全を確保し、その成果を公表し、社會との対話?コミュニケーションを行う自主活動のこと。

      授賞式の様子

      TOPICS 第38回 工場緑化推進全國大會「日本緑化センター會長奨勵賞の部」を受賞
      (主催:一般財団法人日本緑化センター)

      工場緑化推進全國大會は、工場緑化を推進し工場內外の環境の向上に顕著な功績があった工場や団體および個人を表彰し、工場緑化の一層の推進を図ることを目的とするものです。靜岡工場では、敷地面積に対する緑地および環境施設の比率が21%、今表彰制度の評価項目である「管理面」「地域とのかかわり」として、特に『地域への貢獻』が高く評価され、日本緑化センター會長表彰において「會長奨勵賞の部」を受賞しました。

      授賞式の様子

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